腕立て伏せは、自重筋トレの中でももっともポピュラーで行いやすいトレーニングメニューです。
腕立ては、家で簡単にできるため、ジムに通う時間が無い方や、筋トレ初心者にもオススメですが、やり方を間違えるとせっかくのトレーニング効果が薄れてしまいます。
今回は、女性や初心者でも胸筋に正確に効く腕立て伏せのやり方を解説していきたいと思います。
腕立て伏せの効果

腕立て伏せは、主に大胸筋と腕の筋肉を肥大させる効果があります。
また、腕立て伏せの体勢を取っているだけで肩の筋肉や腹筋を始めとした体幹の筋肉にも効果があり、上半身を多少は鍛えることが出来ます。
女性の場合は、胸筋を鍛えることでバストアップにも効果が期待できたり、肩の筋肉も鍛えられる事で肩こり解消にも多少の効果を期待できます。
腕立て伏せのやり方
筋トレを行う際に大切なのは正しいフォームです。
フォームを崩したまま行うと怪我の原因となることもあり、効率的に筋肉に刺激を与えられません。
トレーニング中はフォームが崩れがちになりますので、常に正確なフォームで行うように意識をして行ってみましょう。
スタートポジション
まずは、お腹を下にして寝転がり、つま先は立て、足幅は約拳一個分ほど広げます。
手の置く位置は肩幅よりやや広めで、上下の手の置く位置は肩の真下の直線上に来て、手の平は少しハの字気味。
腕を少しだけ曲げた状態にして、胸骨(大胸筋の割れ目の骨)を突き出す感じで大胸筋を収縮させます。
つまり、大胸筋に負荷が乗った状態にするということ(この状態がスタートポジションです)
体を下ろしてくる
大胸筋を収縮させた状態から胸を張ったイメージのまま、肩は脚方向に下げたまま、体を下ろしてきます。(大胸筋をストレッチさせます)
この時、脇は閉めないようにして、肘は外に開くようなイメージでやります。
目線は斜め前くらい。
体を上げてくる
同じような軌道で体を上げてきますが、最後は腕は伸ばし切らないで最初のスタートポジションに戻り、大胸筋をしっかり絞り込むように収縮させましょう。
あとは同じ軌道を繰り返します。
また、腕立て伏せを行っている時の注意点としては、お尻から首まで地面と平行になるように体勢を取るようにしましょう
お尻が上がりすぎても下がりすぎてもいけません。
お尻が極端に沈んでいたりすると、腰に負担がかかって痛めてしまうこともあるので、注意が必要です。
腕立て伏せの正しいやり方については、下記の動画で分かりやすく解説してくれているので、良かったら参考にしてみてください。
このような感じで腕立て伏せをやっていく事で効果が出やすいのですが、女性や初心者の方は、いきなり普通の腕立てをやるのは負荷が強すぎて、正しいフォームで出来ない可能性があるので、膝を床についてやってみましょう。
それでも出来ない場合は、壁の前に立って手の平をあて、壁立て伏せから始めてみましょう。
呼吸法
腕立て伏せにかかわらず筋トレを行う際の呼吸法はとても大切です。
筋肉は息を吐く時に緊張し、吸う時に緩みます。
なので、腕立て伏せでは体を上げる時に息を吐いて筋肉を収縮させて、体を下ろしていく時吸うのが一般的な呼吸法になります。
回数とセット数
1回も出来ないくらい筋トレ初心者の方や女性の方は、まずは10回を目標にしてみましょう。
その際、10回×1セットだけでは効果が少なくなるので、まずは10回×3セットを実施してみましょう。
普通に腕立てが出来る場合は、
- 10〜15回
- 3セット
- インターバルは1〜2分
こんな感じでやっていくと良いでしょう。
回数が15回以上できてしまう場合は、回数は限界までやる✕3〜5セットでもOK。
腕立て伏せの効果を高めるコツ
上級者となると、先程も言いましたが、回数やセット数をこなさなければなかなか筋疲労を起こすことができなくなってきます。
ただ、何百回も行うだけでは筋肥大はしなくなってくるので、ここからは腕立ての効果を高めるコツを紹介します。
ゆっくり行う
通常よりもゆっくり行う事で、いつもより強い負荷を与えやすくなります。
ポイントとして、カラダを上げるより下げるときに時間をかけてみましょう。
通常の腕立て伏せでは、カラダを上げる時に大胸筋や上腕三頭筋に効果がありますが、下げるときもしっかり大胸筋のストレッチを意識することで更に刺激を筋肉に与えられます。
やり方やフォームを変える
手の位置やカラダの上げ方を変えると効果も多少は変わってきます。
ここからは、様々な腕立て伏せの種類を解説しつつ、動画も紹介していきましょう。
ワイドプッシュアップ
手の幅を通常の腕立て伏せよりも広くとり、主に大胸筋に刺激を与えやすくなります。
ただし、何も考えずに手幅を広く取るだけでは大胸筋に負荷は乗らないので、そのあたりは自分で大胸筋に負荷が乗りやすい手幅や位置を探す必要があります。
手幅を広くし過ぎると、肩の筋肉(三角筋)ばかりに負荷が乗ってしまい、場合によっては肩を痛めてしまう可能性があるので、手幅の広げすぎは注意が必要です。
ナロープッシュアップ
手の幅を通常の腕立て伏せよりも狭くとり、主に上腕三頭筋に刺激を与えます。
ナローの腕立て伏せで上腕三頭筋に効かせるポイントは、脇を締めて肘を畳んだ状態で手をハの字ではなく、真っ直ぐの状態で体を下ろしてくること。
逆立ちプッシュアップ
その名の通り逆立ちをしながら行う腕立て伏せで上級者向けです。
全荷重が腕にかかり、上腕三頭筋や肩の筋肉(三角筋)に強烈な刺激を与えられるので、自重でも肩を鍛えたい人にとってはおすすめの種目。
手幅を広めにとってやることで三角筋に負荷が乗りやすくなります。
道具を使う
自重トレーニングは何の器具も仕様すること無く行う事出来るメリットがありますが、補助器具を使用することでより強い負荷がかけられる可能性があります。
プッシュアップバー
プッシュアップバーを使用する事で手が地面から浮く為、通常の腕立て伏せより大きく可動域を取る事が出来て、大胸筋により深い刺激を与える事が出来ます。
ただし、プッシュアップバーを使用する時に間違ったフォームで体を下ろしすぎると、肩に負担がかかり、怪我をしやすくなるので、注意が必要。
しっかり脚方向に肩を下げて、胸を張り、大胸筋がストレッチされるところまで下ろすようにしましょう。
下げすぎると、大胸筋への負荷が逃げるので、そこはやってみながら調整するのが良いでしょう。
また、プッシュアップバーの置く角度は、平行にしたりハの字にしたりして、自分が1番大胸筋に負荷が乗る場所を探すと良いと思います。
プッシュアップバーについては、下記の記事も参考にしてみてください。
バランスボール
足を乗せても良し、ボールに手をついても良しの万能グッズがバランスボール。
上記のプッシュアップバーと組み合わせて行う事も出来ます。
バランスボールに脚を上げることで、より上腕に負荷が乗るとともに、不安定なボールの上に足をのせているので、大胸筋だけではなく、体幹を鍛えることにも繋がります。
不安定なボールに手をついて腕立てをやるので、上腕の筋肉がいつも以上に収縮してくれるという効果もありますが、大胸筋は鍛えにくいと思います。
まとめ
腕立て伏せは、簡単に出来るとてもおすすめの筋力トレーニングです。
壁を使ったり、膝をついたりする事で、女性や筋トレ初心者の方からやり方次第では、上級者の方まで鍛えることが出来る種目が腕立て伏せ。(上級者はほとんどやりませんが・・・)
鍛えることの出来る部位も、大胸筋や腕の筋肉(上腕三頭筋)に始まり、肩の筋肉に加えてやり方によっては、体幹も鍛えることにも繋がります。
正確なやり方やフォームを身につけた上で、回数やセット数をこなして大胸筋を始めとした上半身の筋力アップに励んでいきましょう。
この記事が参考になれば幸いです。
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